SSブログ

戦前の小学校での金融リテラシー教育 [歴史]

光デパートさんのところで知った 

金融リテラシー外伝 

に書かれていた1904年の高等小学2年(現在の小6)の数学の教科書の話。 
 小6の数学教科書の内容に、株券や配当金の説明が入っていたとの記事です。 

 最近は教育でお金に関わる生きた経済学などを教えて金融リテラシーを育てろとかの意見がありますが、明治時代にはそれを実践していたのですね。 
 教科書から株式の内容が消えるのは、1930年代に戦争の足音が近づいてきて国債とかの貯蓄が必要になってからのようで。 
 その代わりに自然科学系の問題が増えているそうです。 
 まあ時代の反映でしょうけど、今や消えたはずのそれが必要と叫ばれる時代になったとは。

極東ローマ帝国 [歴史]

この前の日本の天皇をラテン語に直すとの補足。 

96ラテン語ウィキペディアのIaponiaを読んで日本の愛国心を高める?! 

 少し内容は古いですが、ラテン語Wikiでの日本の解説の全体的な解説記事です。 
 何と言うか取り上げられている言葉を読むとまさに「極東ローマ帝国」という感じがしてきます。 
 個人的にヒットはここらへん 

・アヴァディア島(淡路島) 
 孤島でもなくあんまり大きくも無い中途半端な島の雰囲気がよく出てますね。

・トゥネウス川(利根川) 
 かなりの暴れ川っぽい名前です。

・フスィウス山(富士山) 
 ヤポニアを象徴する山であることが感じられます。

・アオモリア(青森) 
 まさしく帝国辺境都市な雰囲気です。

・キョートゥム(京都) 
 一応古都な感じが

・ズィウドー(柔道)
 東洋の怪しき格闘術!!
 
・ナルヒトゥス継承皇子(=皇太子) 
 何だかぴったり。

・ミスィマ・ユキウス(イウキウス)(三島由紀夫) 
 性格が繊細そうな名前です。

・キターヌス・タケスィウス(北野武)
 万能の天才っぽい。

日本の天皇をラテン語に直すと [歴史]

 某所で知ったラテン語Wikiでの日本の天皇の表記が格好良すぎです。 

Imperatores Iaponiae
 

 再びラテン語から日本語に訳したリストはこんな感じ。 

今上天皇→アキヒトゥス(Acihitus) 
明治天皇→メイディウス(Meidius) 
正親町天皇→オギマティウス(Ogimatius) 
後醍醐天皇→ダイゴ二世(Daigo II) 
村上天皇→ムラカミウス(Muracamius) 
聖武天皇→シオムス(Siomus) 
崇峻天皇→スシウヌス(Susiunus) 
仁徳天皇→ニントクス(Nintocus) 
応神天皇→オーヅィン、ハチマン(八幡)(Odzin/Hachiman) 
雄略天皇→イウリアクス(Iuriacus) 
光仁天皇→コーニヌス(Coninus) 
桓武天皇→カンムス(Cammus) 
文徳天皇→モントクス(Montocus) 
崇徳天皇→ストクス(Sutocus) 
近衛天皇→コノエウス(Konoeus) 
安徳天皇→アントクス(Antocus) 
孝明天皇→コーメイウス(Komeius) 
大正天皇→タイシオニウス(Taisionius) 
昭和天皇→シオウァヌス(Siovanus)、インペラトール・ヒロヒトゥス(Imperator Hirohitus) 
後冷泉天皇→レイセイウス2世(Reiseius II) 
後三条天皇→サンディオ2世(Sandio II) 
後嵯峨天皇→サガ2世(Saga II) 
後伏見天皇→フシミウス2世(Fusimius II) 
後小松天皇→コマトゥス2世(Comatus II) 
神武天皇→シンムス・インペラトール・プリムス(初代の)(Simmus imperator primus) 
神功皇后→インペラトリクス・ヅィングー(Imperatrix Dzingu) 

 時代表記も鎌倉時代が「Saeculum Camacuranum」、北朝の天皇が「Domus Septentrionalis」だったりで燃えます。 
 日本史をラテン語訳した歴史を更に日本語訳した歴史とか凄く面白そうですねw

漢奸裁判史 [歴史]

 去年、復刊されたこの本

漢奸裁判史 新版――1946-1948

漢奸裁判史 新版――1946-1948

  • 作者: 益井 康一
  • 出版社/メーカー: みすず書房
  • 発売日: 2009/10/23
  • メディア: 単行本
を読みました。 
 日本敗戦後に国民党政府によって対日協力者として裁かれた日本軍側の南京政府の面々の裁判についての本です。 
 「それは無いだろう」という罪状の裁判記録ばかりで読んでいて最高にやるせなくなります。 
 例えばウィキペディアの漢奸の項目読んでいるだけで欝になりそうですから。 

 しかし、日本軍側の傀儡政府とされる南京政府の体制などについて、きちんと書かれている本は初めて読みました。 
 そんな資料、中国でも日本でも黒歴史扱いなので全然無いですし。 
 どうも中国にすらまともな裁判資料が残っていないらしいので、当時中国の新聞に掲載された漢奸裁判の記事をまとめて構成し直したのが、この本なくらいです。 

 ただ、裁判記録見る限り「傀儡政府」に留まらず、かなり自主性を持った政府ではあったようです>南京政府 
 「傀儡政府」と言われる政府は歴史上沢山ありますが、実際は違うことが多い通例と同じですね。 

 読んでいて興味深いと思ったことは沢山ありますが、それをいくつか。 

・日本軍の敗戦後、南京政府軍の一部が「重慶政府の命令を受けた」と称して裏切って日本軍に対してクーデターを起こし南京市街を制圧するのですが、日本軍から重慶政府に確認したら、 
「クーデター部隊はウチとはなんの関係も無いので日本軍側で適当に処分して問題無し」 
と言われてしまい、クーデター参加者たちも漢奸裁判にかけられることに。 
 南京政府軍の部隊もこんなノリで国民党側から日本軍に裏切ったのが多そうな感じがw 

・ある高官が裁判で死刑判決を受けた直後に「この裁判の裁判長はは元々南京政府側に居た人間で、そんな裁判は無効だ」と暴露して大騒ぎに。 
 裁判は無効となり裁判長も漢奸裁判を受けることになったが、高官のやり直し裁判でも結局死刑。 

・南京政府の秘密警察「七十六号」は、まさしく南京政府の剣であり盾。 
 大戦末期に色々とあってトップが暗殺されて無力化されますが、この特務機関が存在しなかったら南京政府は存在することすら難しかったでしょう。 
 ちなみに「七十六号」の名前は厨っぽいですが、ライバルの重慶政府側の特務機関の名称も「C.C団」「蘭衣社」という厨二病っぽい名称なので同レベル。  

・終戦後、日本に亡命した高官たちも存在しましたが、それを迎えた当時の日本の混乱がヒドすぎ。 
 飛行機で降り立ったら進駐してきた中国人と間違えられて暴徒に襲撃されそうになったり。 

・汪兆銘の妻として生存中も強い影響力を持ち、その死後は実質的な南京政府トップの陳壁君の裁判記録は非常に漢らしいです。 
 日本軍が陳壁君の影響力の大きさを汪兆銘に苦情を言ったら、 
「彼女は私の妻としてではなく、古くからの革命の同志として政治に携わっているのだ」 
と反論されただけあります。 

 当時の新聞記事をメインにまとめたので厳密には誤っていることも多いのでしょうが、類書が殆どないのでそれだけで非常に貴重。 
 ただしやるせなさに欝になる本ではあるので、気分が落ち込んでいる時には読まないことを推奨します。  


鉄炮で教えを説く釈迦 [歴史]

鉄砲伝来の日本史―火縄銃からライフル銃まで (歴博フォーラム)

鉄砲伝来の日本史―火縄銃からライフル銃まで (歴博フォーラム)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 吉川弘文館
  • 発売日: 2007/10
  • メディア: 単行本

 

 この本で知ったネタですが、長野県長野市の守田神社に秘蔵されていた鉄炮の秘伝書の一つ「鉄炮立はじまりの事」には、このような鉄炮の成り立ちが書かれているそうです。

「天竺の釈尊の御時、太唐に知恵がたけ、工夫も機転もある無意鬼というものが鉄炮を工夫した。釈尊は説法をする時、鉄炮でこれを鎮めた。鉄炮は釈尊の時代にあった。鉄炮で世界の悪は鎮まったが、末世となって、太唐から日本の弓矢を治めるために鉄炮が渡来した。この鉄炮には数多くの口伝がある。鉄炮に中る物は人間ばかりか、鳥類畜類までみな不幸になるが、即身成仏は疑いない」

 つまり仏教の創始者である釈迦は鉄炮で教えを広めていったのですね。
 魔法少女リリカルなのはシリーズは、敵を砲撃で制圧して「お話」を聞かせるストーリーですが、実はアレは正しく仏教の有り難い教えに則っていたとは。

 しかし、この鉄炮の由来はどこのラノベのストーリーなんだかw
 自分の流派を喧伝するために由来をこじつけるのは、どこのジャンルにもありますが、これは凄いです。

 あと他に鉄砲を「不動明王の知恵の利剣」に例えたりしている秘伝書もあって、日本では鉄砲と宗教はかなり結びついています。


姫路城行ってきました [歴史]

 ちょっと自分の姫路城に行きたい熱情が有頂天に達したので、土日で姫路城に行ってきました。 
 まだ行ったこと無いですし、もうすぐ工事で見れなくなりますし。 

 土曜日は昼間高速バスで大阪まで行って宿泊して、日曜に梅田から姫路まで阪神電鉄の1dayチケットを使ってのんびりと往復。 
 とりあえずTwitterで突発的に呟いただけなのに、ご一緒してくださった熊猫さんには大感謝。 

 しかし姫路城って初めて行きましたけど、色々と気の狂った城ですね。 
 特に天守閣付近の偏執狂的な造りが。 
 天守閣付近の構造は色んなところで語られているので省略。

 外郭とかはどれほど大したこと無い感じがしますし、周りに高い山があるので江戸時代の技術でも砲撃で打ち崩せそうです。 
 ただ天守閣付近の迷路は半端じゃないです。  
 道が入り組んでいたり死角だらけで、「勇者」が数人いれば天守閣周辺でだけで数日は持ちそうな感じが。 
 一応これまで色んな城を見てきましたが、ここまで「狂気」を感じた城は初めてです。 

 もし城を美少女化するなら姫路城は、 
「外面は綺麗だけど、内面が狂っている少女」 
になりそう。 
 とりあえず姫路城天守閣付近でサバゲーをやればすごく面白そうな感じがします。遮蔽物だらけだし。
 サバゲーやっている人か現代戦のクローズコンバットが判る人に感想を聞いてみたい城でもあります。

やる夫鎌倉幕府第一部 終了 [歴史]

 「やる夫が鎌倉幕府の成立を見るそうです」の第一部が終了しました(最新スレ 巻三十) 
 感無量。 

 去年の11月17日が第一話開始でしたから、およそ1年1ヶ月になります、。 
 やる夫スレは時が経つに従って、更新スピードが落ちる例が多々ありますが、このシリーズはほぼ毎週更新を続けていたのは驚異的です。
 まさに作者様にはお疲れ様としか言いようが無いです。 
  
 最終話の感想を幾つか。 

・頼朝死亡直前のドタバタは吾妻鏡の記録が最初から抜けていることもあって、良く判っていないので、著者独自の解釈を含めているのですが、こういう見方もありかと思いました。 
 かなり親頼朝的な史観ですが悪くないかと。 
・空海の扱いにはひたすら感心。だから宗教関連キャラにアイマスのキャラを当てはめてたのですね。 
 ついでに親鸞の扱いも史実とは言えヒドすぎw 
・調整者(コーディネーター)の使い方は笑いました。 
・ラストの文章にはジーンときたり。

 さて、世界史上類稀なる「革命」の物語も、源頼朝や足利義兼などの革命第一世代指導者たちの死亡でこれで一段落。 
 「革命の終わり」な御成敗式目発令までを描く次の第二部も楽しみです。 


 しかし最初から最後までこの話は「鎌倉幕府成立の物語」としては最高峰でした。 
 第一部をもう一度最初から読み直したいですが、コミケ直前で時間が無いのが残念。

曹操の墓 発見 [歴史]

「三国志」の英雄・曹操の墓発見…中国テレビ報道

 あららマジですか。
 陵墓から曹操を示す「魏武王」とかの銘文もあるので極めて信憑性は高そうです。
 曹操本人らしき遺骨も見つかっているので、そのDNA鑑定とかもされるんでしょうね。
 その場合、今の漢民族とはDNA違ってそうですけど。

 墓の写真とかは曹操の墓キタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!!にありますが豪華すぎ。

 しかし三国志時代の後の南北朝時代にも東魏とか北魏とかの王朝が出てきたので、「魏武王」ってそこらへんの王朝の人という可能性はないんでしょうか?


やる夫鎌倉幕府は第一部クライマックス [歴史]

やる夫鎌倉幕府は、連載開始から1年でついに第一部のクライマックスまで来ました(最新スレッド やる夫が鎌倉幕府の成立を見るそうです 巻第二十八

 すでに源頼朝は征夷大将軍になって「幕府」は完全成立しているので、後は第一部主人公の足利義兼の末路のみ。
 最新話の第廿六幕「愛別離苦」前篇で、曽我事件や源範頼粛清、そして足利家に一つの悲劇が。
 そして来週の後編では更に本格的な鬱展開確定です。
 昔、足利義兼夫妻の悲劇を最初に知ったときは「何、この暗黒御伽噺?」と思いましたが、史跡とかの状況証拠からしてマジっぽいですからね。

 あと幾つか思ったこと。
  
・源実朝が初登場しましたが、キャラがSchool Daysの伊藤誠ですか。
 かなり意外。
 連載初期の段階で誠に当てはめるキャラはとっくに決まっていると作者が書いているので、元からの予定でしょう。
 しかし実朝が誠ということは公暁の役も完全に決まりなような。

 個人的な予想では誠は北条泰時の奥さんの不倫相手あたりかと思っていたのですが。

・どう見ても異様に不自然に豪華な北条泰時の元服式がやっぱりネタにされていました。
 泰時の父親の北条義時は、当時の北条家当主の北条時政の庶子で(だから、この時点で義時は分家して「江間」の苗字を名乗っていたり)、かつ泰時はその義時の庶子で母親の名前も伝わっていません。
 いわば「当主の庶子のそのまた庶子」の子供の元服式に、鎌倉幕府有力者のほとんどが参列してかつ烏帽子親が源頼朝なんて変です。
 ついでにこの時点ではまだ北条氏はそんなに有力豪族ではありません。
 本当に北条泰時は義時の子供なのか疑いたくなるくらい。

 その後の得宗家の歴史からは想像できませんが、実は義時も泰時も北条氏当主になれたのはかなりの偶然が重なった結果だったりします。
 泰時に当主の座を奪われる形になった義時の本来の嫡子(前の義時の結婚話での相手の子供)の流れは名越家になって、ことあるごとに得宗家に逆らう存在になるのは偶然じゃないです。
 得宗家と名越家の争いは足利家にまで飛び火して、足利家から斯波家が分かれるきっかけになりますが、それはまたかなり後の話。


 とりあえず来週は期待して待ってます。

やる夫鎌倉幕府での勧進帳に爆笑 [歴史]

 やる夫が鎌倉幕府の成立を見るそうです(最新スレ)の最新エピソードで第二十二幕「義経彷徨」が終了しましたが、このエピソードはこれまでの中でも屈指の出来だと感じました。

 特に歌舞伎とかで有名な勧進帳のシーンに爆笑。
 だから弁慶をイデオンにしてたのですね。
 あとは親鸞も初登場しましたが、こちらの人選にも納得。

 今回は義経の逃亡行がメインでしたが、その他にも「強引な地頭制度の成立」「北条時政の本格的政界デビュー」などと色々と歴史的に重要な回でした。

 さて、27日夜からアップされるらしい第二十三幕 「義経最後」も楽しみにしてます。
 歴史知れば知るほど存在が嘘臭く思えてくる源義経も遂に死亡ですか。
 やる夫鎌倉幕府では「天才は天災」という感じで義経を表現してましたが、正にそのとおりの存在じゃなかったかと思ってます。

9月28日 02:10追記
 結局、今回アップされたのは本編ではなく外伝的な吾妻鏡な日々 「文治二年四月大八日乙夘」でした。
 義経と静御前の子供の悲劇ですね。
 次の本編も悲しいことになるのは確定ですが覚悟して見ます。
 頼朝死後の第二部では更に大変なことになりますし。


この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。