ポーランドを再興したかった [やる夫系紹介]
蛮族スレの完結 [やる夫系紹介]
叙事詩のニーベルンゲン伝説と、史実での第一次ブルグンド王国を組み合わせた歴史改変転生安価スレで、ありがちな誉め言葉ですが、大変に面白かったです。
「ラインの黄金」が、本来の話とは全く別の意味の言葉に変貌しましたし。
大学研究室運営の安価スレ [やる夫系紹介]
主人公の研究室は休日とか関係なしに、主人公とゼミ生が泊まり込んで研究してて、完全なブラック研究室なんですが「発展していく新しい研究」をやってるので熱いです。
現代ダンジョンに希望を持つのは明らかな間違い [やる夫系紹介]
現代世界にダンジョンとかのファンタジー世界が出現してしまい、それを探索するダンジョン企業のお話で、あまり長くもなくて綺麗な終わり方でお見事です。
現代ダンジョン系のやる夫系スレでは、過去にやる夫のダンジョン運営記という傑作ありますが、長すぎかつ話が大きくなりすぎて疲れますから、こういう中編の方が読んでて楽です。
彼女たちは売れ残りのようです [やる夫系紹介]
題名から結婚できないダメ女子系の話かと思ったら、スーパーの売れ残りのワゴンセールに放り込まれた売れ残り商品たちの擬人化話でした。
やる夫スレは長く続いてるのが多くて進めにくかったりしますが、これは話も短くて、かつ途中から読んでも問題ないのでお勧めかと。ほんわか系なので気楽ですし。
「2人は命を的に稼ぐようです」が終わりました [やる夫系紹介]
【安価】2人は命を的に稼ぐようです【やる夫】が最終回を迎えました。
素晴らしい作品でした。エンディングも余韻があってお見事。
同じ世界でデスゲームを行い、安価で行動を決めていく作品としては三作目ですが(少しだけキャラの共通があるだけで、話のつながりは無し)、1作目での「黒幕プレイ」、2作目の【安価】やる夫は命を的に稼ぐようです‘68【越南】が「(本人だけは正義のつもりの)運営の犬プレイ」とすれば、3作目は「若き主人公を正しく導く歳上キャラでのプレイ」でしょうか。
仲間に鈍感系エロゲ主人公がいるとウザいのも非常に実感。
ヒロインとの関係は1作目がハーレム系、2作目が主人公への依存系だったのが、3作目は比較して、最終的にかなり大人の関係になったなあと。作中ではダメダメすぎるヒロインではありましたが。
「2人は命を的に稼ぐようです」の名シーンを個人的に3個上げると、
・ゲーム開始直後にキラ・ヤマトを拾ったシーン。ここが今回の話の雰囲気や流れを決めてしまい、前2作と違って正統的な正義の味方プレイになる事がここで決定でした。この時点では後の展開は予想は出来ませんでしたが。
・中華料理屋でのイベント。事実上の決戦イベントでした
・終盤に敵勢力が裏切り前提の交渉を持ちかけてきた時に、キラとエリザが相手に放った台詞。まさしく正義の味方系の台詞ですね。
最終回後の埋めネタの中国でのゲームネタも爆笑しました。
とりあえず次回作も期待です。
「独善的な正義」の滑稽さ [やる夫系紹介]
遅ればせながら、やる夫安価スレの 【安価】やる夫は命を的に稼ぐようです‘68【越南】を読み終わりました。
いやあ、すごい作品でした。
どういう話かの紹介は、やる夫wikiでの紹介を見ていただくとして、簡単に言うと1968年1月のサイゴンを舞台としたバトルロイヤル的なデスゲームです。
で、この作品の凄いところは中盤のとある偶発的イベントをキッカケに主人公が「彼自身だけの正義」に本格的に狂い、善役っぽいキャラも悪役っぽいキャラも関係なしに、主人公の独善的な「正義」の前に蹂躙されます。
主人公の正義や誠実さは「彼が心の中で仲間だと認めている数人の仲間」だけに適用されるもので、それ以外のキャラは第三者からの目から見て裏切りや汚い行動に見えようと、彼だけの正義に基づいて、ぶち殺していきます。
もう、殺された奴らが可哀想とかの感情置いといて、乾いた笑いしか出てきません。
彼の正義がどういう正義かというと、南ベトナム軍のスパイとしてベトコンに潜入してて、そのせいでベトコンの仲間が死んだのではないか葛藤してる仲間を、
「スパイ? 裏切り? 大いに結構! 助けてくれた恩人のために働いたんだよ。 何を恥じることがあるだろうか?」
「世のため、人のために汚名を覚悟して行ったことが悪だと言われるなら、世界の方こそ間違っている。 」
とか言って励まし、自分自身もその言葉の通り、外道な行動をして、他人から大量の殺人等を責められても、
「自分は平凡な日本のサラリーマンだ!。何故そんな事を言われるのだ」
と自分の正しさを疑わず大真面目で抗議するような感じです。
なんで、こんな展開になってしまうかはネタバレなので言えませんが、「た、大尉~!」とだけ。
舞台が1968年1月サイゴンでテト攻勢の頃なので、話の終盤はテト攻勢真っ盛りで、キャラ達の争いもグダグダになってきて、もう展開が予想付けられません。
あと中盤以降の投下のたびに初めに書かれる「今までのあらすじ」が、
「主人公の主観からは間違ってないけど、第3者の目からは突っ込みだらけ」
で笑いが。
もう、この作品は「独善的な正義」の滑稽さとかをここまで描いてしまっただけで伝説に残りそうです。
最初のスタートアップは少し緩めですが、カン・ユーと出会ったあたりからのジェットコースター展開には引き込まれるでしょう。人は選ぶでしょうが。
最近はやる夫が人生でいいじゃないでまとめられ始めたので、そちらを読んでいくのが良いかと。
一応、前作として【安価】やる夫は命を的に稼ぐようですがありますが、ゲームや世界設定以外は全くキャラ等の繋がりありませんので、読む必要はないと思います。
前作も面白いですし、読んでると、今作と前作の主人公サイドの行動のあまりの違いに驚くしかないですが。
射命丸文は童話を救うようです [やる夫系紹介]
非常に面白いのですが、まだまとめサイトに取り上げられてないようで、スレをちゃんと読むしかないのが難点。
「レミリアは世界を旅するようです」の作者の人が書いてますが、この前の作品がエタってしまったので警戒されているのでしょうか?
この話は敵によって童話のストーリーが改変されるのを救う、という月光条例みたいな話ですが、童話を救う条件が
「結末さえ合っていたら、途中はどんな展開でも構わない」
という設定なので、どちらが童話のストーリーを乱している側なんだか。という展開になります。
例えば「アリババと40人の盗賊」編では原作では財宝を奪われた盗賊が、宝石商に変装してアリババに近づくのですが、安価とダイスのお導きで「宝石商」が「革命家」になってしまい、しかも革命家のカリスマがダイスで最高値になってしまい、町中があっという間に革命寸前になってしまう有様。
「青い鳥」編では、主人公たちが探しに行くのが病気の子供の為に【幸せになれる白いクスリ】になり、麻薬密売組織「青い鳥」が爆誕する有様。「青い鳥」のストーリーは「実は青い鳥は最初から家にいたのです」という話なので、えーと…。
とにかく更新も早いし、予想外なダイスと安価に即座に話を作って対応してるのが凄くて毎日目が離せません。
「レミリアは世界を旅するようです」完結 [やる夫系紹介]
毎日、楽しみにしてた安価系オリジナルファンタジーRPGスレ(?)で、個人的に、愉快かつ痛快すぎるこのスレを楽しめただけで「今年はいい年だった!」と叫びたい気分なくらいにハマりました。
タイプとしては主人公一行が各国を旅するRPGロードムービー系で、舞台はダークファンタジー系ですが、主人公レミリアのカオスな言動&行動で爆笑の嵐です。
主人公のレミリアは、知能や力で相手をねじ伏せるタイプではなく、高い話術とおバカな言動によって相手をカオスに巻き込み、いつのまにか有利な条件を呑ませてしまうタイプのキャラです。最終的な必殺技が「黒柳レミリアの部屋」って何一体。
召喚術師でもあり、これまで契約書にサインしてくれたキャラを呼び出せる「紅魔レミングス」という召喚技もあるのですが、呼び出すキャラがダイス決定なので、「戦闘シーンに交渉向きキャラが召喚。もしくは、その逆」という事例が頻発して笑わせてくれました。
安価系スレでは、主人公たちの行動を多数決安価で決める事が多く、一見公平に思える多数決安価は実は少数派のヘイトが溜る事もありますが、このスレは「多数決の数でパーセント割合を決めてダイスを振る」という形式で、例えば多数決で90:10なら、100dダイスで「0~89」と「91~100」で決めるという感じだったので、数の暴力的なヘイトが出てくる事はありませんでした。
実際、最少数派の選択がダイスで選択されてしまった事も沢山ありましたが、そういうもんかと納得してましたし、劇的な展開の一因にもなりました。
個人的な印象深い爆笑なベストシーンを3つ選ぶと、ここらへんかなあと。他にも名場面あって悩みますが。
・氷の国での、レミリアとエヴァの最初の絡み。既に壊れかけてたモルジアナが完全に壊れたシーンでもあります。
・風の国での「儀式」(同人誌即売会)。出来た同人誌の作成経緯も出来もアレすぎでした。
・地の国の決戦の最終戦での「デスクロック第1位と、レミリアパーティー初期メンバー(かりすま、モルジアナ、天龍(龍田))との対決」。主人公の思いを背負った仲間たちが、決戦の最後で世界最強の敵キャラに挑む!という燃えるシチュエーションな筈なのに、何故か爆笑な展開に。
もう一度、第1話から読み直してみたいんですけど、長くて読む時間が取れそうもないのが。
面白くても「長すぎ」で、人には勧めずらいです。
よく、こんな高い内容の安価スレを、約1年ほぼ毎日更新続けてたものです。著者の才能にただただ絶望。
次回作は転生チートやりたいとの事ですが、この作者だから絶対に普通の出来にはならないんでしょうね。とりあえず次回作も楽しみです。
私談・楚漢戦争 [やる夫系紹介]
長編の新選組列剣伝スレとか書いてた方が、その完結に伴い、最近始めた私談・楚漢戦争のスレが面白いです。
題名からわかる通り、劉邦と項羽の争いとなった楚漢戦争がメインの話ですが、史実の資料を基に、英雄とされがちな劉邦一味をどうしようもないチンピラの一団として扱ってます。
このスレが合うかどうかは、プレビュー版というか原型の短編となった、それ行け僕らの劉邦軍団 張良参上編を読んでみればいいかと。
全4話でまとまっているので、読むのに時間もかかりません。
旗揚げ直後の劉邦軍団のグダグダさとクズっぷりが面白いです。
例えば、劉邦の故郷は一般的に沛とされていて、旗揚げ時からの功臣も沛出身者が多いですが、実は本当の生まれ故郷はその近くの豊邑で、劉邦は生まれ故郷からは嫌われまくってたので、旗揚げ後に速攻で反乱起こされて、半年も生まれ故郷の街に攻城戦やる羽目になってたとか。
旗揚げ当初からの豊邑出身者で大物は、劉邦と同年同日生まれの幼馴染な盧綰ぐらいしか居ないようで。
現時点はまだ序章で、後に呂后となる呂雉が、金持ちのお嬢様なのに、親の呂公の「ティンと来た!」で、いきなり評判の悪い不良中年オヤジの劉邦と結婚させられたり、あとは後の大物たちの楚漢戦争前の状況の解説です。
呂雉の妹の呂須なんて、劉邦の子分な肉屋の樊噲と結婚させられてます。
後に樊噲は、劉邦の部下として鴻門の会とかで大活躍して、今でも語り継がれる大豪傑となる訳ですが、それは後の話ですし。
スレの最新話「呂雉さんの新妻日記」も切ないです。
しかし、当時でも今から見ても訳の分からない、劉邦と呂雉の結婚で、漢帝国建国後しばらくは呂氏が外戚として、中国で一番の権勢を誇る事になりますが、結局は呂后死後に呂氏が族滅されてしまう事になるわけで、良かったのか悪かったのやら。
とにかく、まだまだ序盤ですが続きが楽しみな歴史系スレです。