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はやての行動及び戦闘機人計画等の意義 (なのはStrikerS第20話感想その3) [リリカルなのは]

 なのはStrikerS第20話のネタバレ感想3番目です。
 もはや「感想」ではなく、「現時点での妄想」と化してますが。


・はやての行動及び戦闘機人計画等の意義

 この第20話で八神はやて二等陸佐が行ったことは、

「スカリエッティ一味の再襲撃によって指揮系統が壊滅した首都近辺の地上本部残存部隊を、再編成を行って(本局次元航行部隊及び地上本部の許可は取付済)、突如現れた巨大戦艦「聖王のゆりかご」へ機動6課幹部の指揮の元で反撃開始」

というものであり、地球の軍隊的に直すと、

「敵に撃破された残存部隊を、付近の装甲部隊を機軸に再編成して戦闘団(カンプフグルッペ)を編制して反撃開始」

というもので別段珍しいものではなく、第二次大戦の独ソ戦でのドイツ軍側の戦史には腐るほど似たような例が出てくる。
 しかし、この第20話での八神はやて二等陸佐の反撃には、2つの大きな特徴がある。

 まず、地上本部部隊の指揮権を掌握するのに、あくまで形式的には、

「各部署への協力」

という形を取っていることだ。
 これは「本局系」「地上本部系」の指揮系列の違いの「建前」を利用したものであり、形式的には地上本部系部隊のメンツを立てているように見える。
 しかし、地上本部の指揮系統が崩壊していて何も判らない状態では、

「地上本部及び本局次元航行部隊から命令が出ましたので、貴部隊に協力いたします。こちらの情報を元に貴部隊はこのように動かれたほうがいいでしょう」

という「実質的な命令」に誰が逆らえるだろうか。
 また「命令」ではなく「協力」である以上、階級が上の指揮官であっても指揮下に置くことが可能であり、何か問題が起こっても「協力」であるため、八神はやて二等陸佐が責任を取ることは無い。
 恐るべき組織内遊泳術といえるだろう。

 2つ目は、その再編成スピードの速さだ。
 映像中では1時間もたたないうちに再編制を終えて反撃に移っていると思われるが、これは地上本部残存部隊が敗残兵であることを考慮すれば恐るべき速さだ。
 これは、

「八神はやて及びそのスタッフの有能さ」
「巡航艦アースラ搭載の指揮管制システムの補助」

なども理由に挙げられるだろうが、一番の理由は地上本部と本局の「文化の違い」ではないだろうか。
 つまり、

「編成とかが細かくて融通が利かない地上本部」
「現地で魔道師を傭兵として臨時雇用し、臨時戦闘団を作ってスピード勝負の戦闘をすることも珍しくない本局次元航行部隊」

の違いだ。
 地球の史実で言うと、
「完全に年功序列だけで出世序列が決まっている本国軍」
「現地昇進ありで現地人傭兵なども使いこなす植民地軍」
に分かれていたナポレオン戦争前後の頃のイギリス軍に近いと思われる。
 いざ戦争となると、完全に実力で出世した植民地軍出身の将校が、序列が上なだけで無能な本国軍の将軍たちを差し置いて、実質的指揮を執るのも同じだ。
 そもそも、八神はやて本人を含め機動6課幹部のほとんどは、地球で現地採用された元傭兵でもある。

 しかし、当時のイギリス本国軍の将校は無能であることが多かったが、それは昇進に売官制度とコネがまかり通って、「能力」による昇進判断がほとんどされなかったためでもあり、同じく「コネ」がまかり通っている時空管理局でも同じ傾向がある可能性が高い。
 本局系部隊でのコネ昇進は、八神はやて一派のような外部世界の優秀な人材を取り入れて、組織を活性化させる場合もあるが、その世界に閉じこもりがちな地上本部系の部隊でのコネ昇進は、かなりの問題が起こるのは確実である。
 一応は「魔力」という絶対的比較数値がある魔道師系人事と違い、魔力を持たない人材の採用では不正などがまかり通りやすいだろう。
 そもそも、いくら有能とはいえ、19歳の小娘(八神はやて)にあっけなく指揮権を掌握されてしまうのも、地上本部部隊幹部たちの問題点をまざまざと表している。

 今回の事件の根本的原因は、最高評議会及びレジアス・ゲイズ中将がレリック・ウェポンや戦闘機人の開発を密かにドクター・スカリエッティに依頼したことにあるが、地上本部部隊の現状がコネ昇進などでかなり問題があるならば、非人道的であってもその開発を進めたのは納得できる。
 レリック・ウェポンや戦闘機人は、

「製造に大規模施設を必要とする工業製品で、メンテナンスも専門設備が必要」

である以上、地上本部直轄で人事を行うことが出来、更に彼らを幹部に登用することによって、各部隊の裁量で行われている腐敗したコネ昇進などを、かなり防止することが出来るのだ。
 正直、レリック・ウェポンや戦闘機人の導入については、単なる戦力アップよりも人事問題の改善点の方が極めて大きく、最高評議会及びレジアス・ゲイズ中将はこれによって「腐敗した組織の改善」を行うのが主目的であった可能性が高い。
(組織全体が腐敗している以上、あくまで表向きは「戦力強化」とする必要があるが)

 このような計画を、人道的な問題を棚上げにして推進しなければならなかったこと自体、現在の時空管理局が抱える問題の深さが垣間見える。


時空管理局と中国共産党の指導者世代の類似性(なのはStrikerS第20話感想その2) [リリカルなのは]

では感想その2では、この時点で感じた妄想を一つ。
 その1に続き、完全ネタバレですのでご注意を。

・時空管理局と中国共産党の指導者世代の類似性

 最高評議会メンバーが時空管理局創設メンバーということは、中華人民共和国に直すと毛沢東とか周恩来が脳味噌だけになって、自らが創設した時空管理局を見守り続けて、時たま政治介入を行っている感じですね。
 ある意味なんて迷惑な。
 彼らはナンバーズのNo.2ドゥーエによって全員暗殺されてしまいますが、部下たちは口でお悔やみを言いつつ、内心ではほっとしていると思います。

 創設者たちの部下として共に実戦参加し、組織の運営に関わった三提督は鄧小平や陳雲とかの中国共産党第二世代指導者にあたるのでしょう。
 スカリエッティの起こした事件で、第3世代指導者が大打撃を受けることもあり、これから一時的には権力が強くなると思われますが、最高評議会のように脳だけになって生存し続けるということはしないと思われますので、じきに退場していくでしょう。

 で、三提督に「レジー坊や」扱いされていたレジアス中将やグレアム提督クラスが江沢民とかの中国共産党第三世代指導者にあたり、言動や行動が前の世代に比べて過激なのも一緒です。
 地上本部長もレジアス中将の後輩とされていますので、この世代でしょう。
 ただ、この世代は、世代のリーダー格のレジアス中将が、スカリエッティ事件で失脚確定なので、もうじき退場すると思われます。

 その次の世代で官僚的手腕に優れているリンディ本局総務統括官やレティ提督とかは、胡錦濤とかの中国共産党第四世代指導者でしょう。
 総務統括官という役職は、会社で言うと「総務担当取締役」「総務部長」クラスの役職と推測でき、かなり高位の役職ですので(会社勤めの人は自分の会社のその役職の偉さを考えてみてください)、リンディがこの世代での出世頭クラスであることは間違いないかと。
 スカリエッティ事件の後には、確実に第三世代の指導者が退場していくので、もうじき時空管理局の実権を名実ともに握ることになります。
 この第四世代までは親の七光りではなく、一応は自分の実力でのしあがっていった世代です。

 で、クロノ、はやて、フェイトとかは親が党高級幹部で、親の七光りで若くして出世している「太子党」にあたるかと。

 そもそもStrikerSサウンドステージ02で、自分の子供を副官などのポストに付けることも珍しくない、と断言されてたり、コミック版で幹部子弟の士官学校へのコネ入学が語られていたり、新規部隊の創設に「後見人」が必要とされることなどから、時空管理局は中国共産党以上のどうしようもないコネ社会であることは間違いないと思われます。


なのはStrikerS第20話感想その1 [リリカルなのは]

 なのはStrikerS第20話「無限の欲望」のネタバレ感想その1です。
 次の回の題名が「決戦」ということもあり、その準備な回でもありますが、1回見ただけでは登場人物とかの動きとかが判りにくいような感じがしました。
 個人的には色々と燃えた話ですが、普通のファンにはどうだったのやら。

・Aパートはドクターとはやてによる解説タイム。

・最高評議会メンバーって脳味噌だけw
 個人的にはエヴァよりも、サイボーグ009のブラックゴースト最高幹部を思い出してしまったり。
 
・聖王教会の信仰対象は、聖人の残した聖遺物ということが明らかになりました。
 古代末から中世のカトリック教会は、聖人の残した聖遺物への信仰が非常に強かったですが、それと同じような信仰形態と思えば良いのですね。

・ヴィヴィオは、聖王の聖骸布についていた細胞から生み出されたクローンですか。
 キリスト教的に言うと、イエス・キリストの遺骸を包んだとされるトリノの聖骸布に付いていた細胞からイエス・キリストのクローンを作るのと同じかと。

・「誰の責任かどうかわかんないけど責任は明確に存在する」
 はやてが事件を評した台詞ですが、世の中なんてそんなもんです。
 大戦に突入した大日本帝国なんて、まさにそれですし。 

・ゼストがレジアス中将の親友だったことが判明。
 しかし怠惰な日常のWebコミックでゼストが筋肉馬鹿に描かれているのに影響されて、ゼストとレジアスの2人がぴちぴちビキニ着用で筋肉を見せびらかしてるシーンしか脳裏に浮かんでこないのですがw

・ナンバーズでまだ登場していなかったNo.2ドゥーエが登場。
 色仕掛けとかも出来る汚れ仕事専門なタイプですね。
 初登場がいきなり過去の色仕掛け&最高評議会メンバーの暗殺だし。
 しかし、ドゥーエという名前からは、イタリアの軍人で戦略爆撃理論の創始者を連想してしまいます。

・最高評議会メンバーがNo.2ドゥーエによって暗殺されて全滅してしまいましたが、これってある意味時空管理局にとってはラッキーかも。
 内部関係者が多く関わっていた今回の事件について 「すべてスカリエッティのせいだ!」 と言い切ることが出来るようになりますから。 
 更にこれで時空管理局内における最高評議会系と地上本部系の発言力が消滅したので、これからは本局系の天下ですね。
 しかも全く手を汚さずにすみましたw

・スカリエッティについて「アルハザードの遺児」という言葉が。
 第1期で名前が出てきた「失われた世界アルハザード」が、また関わってきました。

・シリーズ恒例のなのはさんの男前な決め台詞。
 内容は9歳の時とそれほど変わってませんが、19歳が喋っていても変な台詞であることを再確認w

・時空管理局と中国共産党の指導者世代の類似性
 こちらの妄想は少し長くなったので、感想その2で書きます。

・はやての行動及び戦闘機人計画等の意義
 こちらも長くなったので感想その3で書きます。

なのはStrikerS第19話感想(ネタバレ) [リリカルなのは]

 なのはStrikerS第19話「ゆりかご」ネタバレ感想です。
 今回は感動あり燃えあり伏線回収あり鬱展開ありと色々と中身が詰まった回でした。
 幾つか思ったこと。

・いきなり最初が意識不明のヴァイスを見舞うアルト。
 アルトが新OP通りにヘリコプターパイロットに。

・地上本部襲撃事件の調査はやはり地上本部&本局間での権限争いとかで揉めてますか。
 ただ、事件の流れ的にメンツを潰されたのは地上本部側なので、地上本部が本局系部隊を排除しようとする気持ちはよく判ります。
 特にレジアス中将など最高幹部クラスが、スカリエッティと以前繋がりがあったことが、本局系に堂々とばれてしまったら、地上本部の立場は更に失墜しますし。

・しかし、そんな内部混乱を無視して「官僚的建前」で自分の判断だけで機動6課を動かす八神はやて二等陸佐恐ろしすぎ。
 創立に関して各部署の考えがバラバラすぎて、こういう非常時には動けない可能性が高い機動6課という部隊を、「建前」を振りかざして「命令無視の上、独断専行」な行動させてますよ?
 部隊を「自分の派閥」だけで固めているのが、地味に効いてます。
 しかし今回、はやてがやっていることは正に乱世の「過激派青年将校」です。
 自分のやることは後ろ盾の方々に根回しは済ませているし。

・マッハキャリバー男前!!

・Bパート最初のシャマルとヴィータの会話に感動。
 「守護騎士システム」の現状についても語られてましたし。
 しかし、このやりとりってヴォルケンリッターの死にフラグなような。

・全く何の活躍もせずに、その護衛部隊ごとナンバーズ達に破壊される地上本部のアインヘリアル群。
 アインヘリアルの護衛についていてナンバーズとガジェットによって壊滅させられた部隊は、ミッドチルダ首都防衛隊の精鋭戦力でしょうから、地上本部の戦力はほぼ壊滅状態と言うことに。
 地上本部という性質上、増援部隊を緊急に呼べなさそうですし、捜査揉め事の関係上本局部隊も近くに居なさそうです。
 更にこの状態でゼスト&ナンバーズ何人かで地上本部に再侵攻とは鬼。
 しかしレジアス中将可哀想すぎ。

・ナンバーズって戦闘のたびにバトルプルーフを取り入れて強化されてますが、これってまさしく「試作兵器」ですよね。
 ある意味「兵器」としては欠陥品です。

・ギンガに関しては大方の予想通り。

・「聖王のゆりかご」って古代ベルカ文明の巨大戦艦かよ。
 てっきり題名からして、アースラとかナンバーズの生まれた施設のことを指すと思っていたのに。

・ヴィヴィオの悲鳴を大々的に晒しますか。
 まだ洗脳されていた方がマシなくらいの鬱展開

・さて19話終了時点で、地上本部戦力は壊滅状態のため、スカリエッティの戦力に対抗できるのは機動6課の戦力を搭載したアースラと聖王教会騎士団の一部の戦力(シャッハ&ヴェロッサ)だけですか。
 時空管理局側の戦力は集中してますが、ナンバーズ側の戦力は分散進撃してますので、はやてが悩むのも判ります。
 「ゆりかご」は動かなくても、それだけで「戦力」になりますし。

 ま、何だかんだ言って、これからラストまできちんと王道な燃える展開になりそうですので、激しく楽しみ。


なのはStrikerS第18話感想(ネタバレ) [リリカルなのは]


なのはStrikerS第18話ネタバレ感想です。
 次の盛り上がりに向けて、とことんまで落としている回という感じでしょうか。
 幾つか思ったこと。

・新OP
 ついに今回から切り替わりました。
 かなり良い感じですが作りに荒いところが見かけられるので、これから色々と修正がありそうです。
 あとそこかしこで言われていることですが、ヴィヴィオの動きが「ふしぎなおどり」に見えます。

・報道規制
 あれほどの事件に報道規制かけれるとはw>時空管理局

・ヴァイスとザフィーラ
 あれだけの怪我負って、そもそもこれからの出番あるのでしょうか?
 新OPでヘリ操縦しているのは、ヴァイスではなくアルトに変わってますし、

・スバルとギンガの正体
 一応正体が明かされましたが、まだ多少の謎は残ってます。
 ナンバーズ側でも彼女たちを作ったのが何者なのか把握できてないようですし。

・レジアス中将
 ストーリー上ではピエロ的な役割が確定したような。
 しかし、公式HPに一時的にアップされていたらしいキャラ紹介(追記 公式HPにも正式アップされました)にあるレジアス中将の公式キャラ紹介見ると、
「平和の立役者」
などという偉く立派な紹介のされ方してます。
 あと、ナンバーズのメンバー紹介とかも色々と面白かったり。

・オーリス
 この人の階級は三等陸佐ですか。
 立場が立場とはいえ、階級が二等陸佐のはやてに物怖じせずに立ち向かってます。

・ちびだぬき
 八神はやてのあだ名としてピッタリ。
 しかし、親はやて派ともいうべきゲンヤにまで言われていると言うことは、はやての敵からはもっと言われまくってそうな感じがします。

・ゼスト&ルーテシア
 ようやく何となく正体が判ってきたり。

・年功序列
 「入局10年と40年の違い」というのが、脅し文句になるということは時空管理局内には、それなりに年功序列があるんですね。

・チンクの損害
 第17話でぶち切れたスバルを戦闘やる羽目になったチンクは体の基礎フレームがぐちゃぐちゃな状態に。
 実質上の大破ですね。
 スバルにやられた後、動きが取れなかったわけです。
 スバルのISは「振動破砕」は、戦闘機人にまともに当たれば、電子機器とかフレームをぶちこわして、間違いなく一撃必殺だそうで。

・復讐に燃えるノーヴェ
 ノーヴェはスバルにやられたチンクの敵討ちに燃えてますが、彼女ではスバルに勝てそうな気がしませんw
 あと、公式HPのノーヴェのキャラ紹介では、ノーヴェの操るガンナックルとジェットエッジは、スバルのリボルバーナックルとマッハキャリバーをモデルにして作られたと書かれてましたね。

・ルーテシアがレリックNo.11を求める理由
 どう考えても、結末は悲劇にしかなりそうもないです

・アースラ復活
 来た来た来た~

・幼女虐待
 第1期に引き続き、完全にリリカルなのはシリーズの伝統と化してます。

 本格的な盛り上がりは次からですかね。
 どちらにしてもStrikerS第1話とは、かけ離れた話になっていることは確かかと。


なのは系のコメントに返答 [リリカルなのは]

 この前の地上本部襲撃作戦に関する軍事的考察(なのはStirikerS第16話感想その2)と なのはStrikerS第17話感想(ネタバレ) にコメントを頂いたのですけど、コメント欄で語るよりも、きちんと書いた方が良いと思ったので書いてみました。
 こういう議論みたいのは他の所では出来ないと思いますしw
 引用の順番とかは、こちらで変えてます。

>彼女達に不利に働いたのが、組織設立の経緯と設立目的から、カリムの予言を軽視することが出来ないという、組織運営上の問題である

 確かにそれは言えますね。
 機動6課自体が「カリムの予言」によって作られた以上、それを無視する訳にいきませんし。
 正直、普通の指揮官ならザフィーラとシャマルも地上本部付近に投入してしまった可能性も高いと思います。

>今回の機動六課の敗因を挙げるとするならば、「掴んだ情報の精度があまりにも粗く相手の真意を掴むことに失敗したばかりか、政治的要因から情報判断にもバイアスをかけてしまった結果、見事に相手の奇襲を受ける羽目になった」と、いえるのではないだろうか

 確かに「政治的要因」ですね。
 設立過程も特殊ですし。
 スカリエッティ一派の最優先目的が「聖王の器(ヴィヴィオ)の拉致」で「地上本部の破壊」はその陽動にすぎないなんて、時空管理局には不明でした。
 もしかしたら、第17話終了後において時空管理局首脳部(特に地上本部)においては、それを認識して出来ていない可能性があります。

>今回のスカリエッティ側の勝因は、ウーノによる総合管制により、ナンバーズ側が有機的な部隊運用を可能にしたことと、主にクアットロによる通信指揮妨害により、地上本部や機動六課の各部隊が独自判断で動かざるを得ず、連携した動きを殆ど取れなかった点に尽きるのではないでしょうか。

 そもそも本編の描写見ると、機動6課以外の部隊が出てくるのは、16話の首都航空隊らしき部隊を除けば、全てが終わった後ということを考えると、ほとんどの部隊が動きが取れなかったのではないかと。
 機動6課本部が襲撃された時に付近の部隊に救援要請を出してましたが、この要請も情報が掴めない各部隊において、混乱を助長してしまった可能性もあります。

>まず、ウーノが最初に述べた作戦目的も、「管理局地上本部の制圧」「機動六課の制圧」「ヴィヴィオの確保」「ナカジマ姉妹の確保」と多岐にわたっており、一応優先順位としては、「ヴィヴィオ確保」>「地上本部・六課の制圧」>「ナカジマ姉妹の確保」みたいになっていますが、それでも部隊運用を総括するウーノにとっては、頭痛い状況には変わりなかったと思います。

 作中の描写見ると、トップにあたるスカリエッティはただバカ笑いしているだけで、実質的な指揮や作戦立案を行っているのはウーノだけとしか思えませんw
 これまで描かれたナンバーズの言動とか見ると、作戦とかについてウーノが相談できそうなのはトーレとクアットロしか居なさそうですし。

>機動6課サイドの敗因としては、
・情報収集に失敗して相手の目標を察知できなかったこと
・序盤にギンガが孤立したこと
・最も戦力の高い隊長陣四人がデバイス無しで本部内に配置したこと
が挙げられますでしょうか

 これに関しては完全に同感です。
 かといって、上でも書かれていましたが「政治的要因」がある以上、隊長陣は何人か中に入れておかないと付き合い上拙いわけで難しいところです。
 正直「戦闘で変なことが起こる」よりも、「陳述会で地上本部のメンツが変なことを言い出す」可能性が圧倒的に高かったわけで、それに言葉で対応するためには中に隊長陣が居ないと。

>一方、今まで地道に新人の基礎能力を挙げていたことで
戦略的に圧倒的に不利な状態から、イーブンの四歩手前まで
状況を持ちなおしています。

 ナンバーズ地下方面部隊は、機動6課フォワード陣の戦力を読み誤ったせいで、かなり酷い目にあってますね。
 ナンバーズ自体「試作兵器」の集団なので、スカリエッティの思想を引き継いでハードウェアだけで敵を判断する傾向が強いのかもしれません。
 しかし、ナンバーズって「兵器」としては色々な意味で失格だなあ、と思います。
 各個人ごとの部品互換性も少なそうですし。
 あと、スバルは市街地などでは、空中を飛ぶなのはよりもスピードが速い描写があって、まさに「市街地戦闘タイプ」だと思ったり。

>このような結果になりましたが、今回ルーテシア組が
目標を一つも達成できていないこと、スカリエッティサイドが
目的をほとんど達成してレリック集めを続ける可能性が低いことを
(トーレの「次に会うときは」言葉から聖王が復活するまで
出撃はなさそうです)
考えると、敵側も今までのままの体制と言うわけでもいかなさそうです。

 Newtype今月号に載っているこれからの粗筋によると、第19話「ゆりかご」でスカリエッティ達の本拠地が時空管理局側に判明するようですので、次の大規模戦闘は「時空管理局側による襲撃」になる可能性が高そうです。
 しかし、スカリエッティ一派とゼスト&ルーテシア一派はいつかは決裂すると思うのですが、それがどのような形になるのやら。

>それ以上に思わざるを得なかったのが「これのどこが魔法少女なんだろう」というのが・・・

 だからこそ「リリカルなのは」ということでw


MASSIVE WONDERS [リリカルなのは]

 リリカルなのはStrikerSの第2期OP「MASSIVE WONDERS」がラジオで流されたのが、ムービー化されてニコニコにアップされてました。



 イントロは今までのなのはシリーズの曲の中で一番良い感じかと思います
 シューティングゲームみたいな感じですが、「魔砲少女」なのでイメージ的に問題ないでしょう。
 あと、このムービーはMADとしても良い出来ですね。

 アニメOPの方は次の第18話ぐらいに入れ替わるのでしょうか?


なのはStrikerS第17話感想(ネタバレ) [リリカルなのは]

 なのはStrikerS第17話ネタバレ感想です。
 いや~「リリカルなのは」らしく修羅場な展開になってきましたね。
 ここまでこてんぱんにやられるとは。
 登場キャラもトラウマ出まくりですし。 
 全体的な出来は色々と「神」 。
 幾つか思ったことや妄想。

・最初のウーノによるナンバーズ側からの作戦解説はいい感じでした。

・ティアナの対戦闘機人用幻術は、ウェンディが視界を赤外線とかに切り替えても効いていたということは、同時に幾つかの波長妨害が出来るんですね。
 可視光だけではなく紫外線とか電波とかも同時に。
 さすがに相当なパワーを必要とするようでキャロのブースト付きでしたが。

・ギンガとスバルがナンバーズと同じく戦闘機人(サイボーグ?)確定。
 具体的にはこれから解説されるのでしょうけど。
 第8話でスバルが数日寝なくても大丈夫と言ってた事とか、第15話で姉妹で変な身体検査やってたりとか、コミック版でスバルの「並外れた体力と魔力」がやけに強調されていたとか色々と伏線はありました。

・この戦闘におけるナンバーズ側の戦力配置は、
 
 統合支援 No.1ウーノ
 地上本部地下 No.5チンク、No.9ノーヴェ、No.11ウェンディ
 地上本部上空制圧 No.3トーレ、No.7セッテ
 地上本部付近で支援 No.4クアットロ、No.6セイン、No.10ディエチ
 機動6課本部襲撃 No.8オットー、No.12ディード
 地上本部襲撃後に機動6課に転戦 ルーテシア、ガリュー 
 空中から地上本部突入 ゼスト、アギト 

って感じですね。
 しかしナンバーズ側は圧勝しているように見えますが、かなり綱渡りな兵力運用してます。

 まず、機動6課本部襲撃にオットーとディードの2人だけというのはきついかと。
 ただ増やすにしても、空を飛べる戦力でないときついですので、増やすと他の作戦に支障がでますが。
 そのためにルーテシアを機動6課に回すという作戦だったと思われますが、もしルーテシアの到着が遅れていたらヴィヴィオ拉致は危うかったと思われます。
 実際、圧倒的な戦力にも関わらず、ヴィヴィオを確保できたのはルーテシアが到着してからですし。
 最後にガジェットドローンで機動6課を吹き飛ばすことになっていたのは、作戦失敗も考えてのことでしょうね。

 トーレ、セッテは敵航空部隊対処の他に機動6課への増援部隊の遮断も行わなければならず大忙しでした。
 あと、ゼスト&ルーテシアの目的な「レジアス中将抹殺」「レリック ナンバー11捕獲」は失敗してます。
 地上本部地下の方も、実はナンバーズにとってかなりきつい展開だったり。
 ノーヴェがスバルを最初の奇襲で撃破できなかったのが、作戦遂行に色々と響いているかと思われます。
 このせいで地上本部内に閉じ込められた戦力の復活が早まりましたし。
 ただ攻撃側でイニシアティブを握っていることもあり、タイプゼロ2体両方の捕獲は諦め、ギンガだけに戦力を集中することによってギンガを撃破及び捕獲に成功してますが。
 それでもチンクがぶち切れたスバル相手に後衛戦闘をやる羽目になって損害を受け、セインの援護無では後退も不可能な状況に追い込まれました。

・会議室ではやてが地上部隊のメンツにナンバーズとかの説明をしなければならなかったって、時空管理局の本局系部隊と地上本部系部隊の間で戦術情報が共有されてないのでは?と思ってしまったりw

・中将閣下のセリフが一言もありませんでしたw
 まあ、地上本部はメンツを思い切り潰されたわけで、これからの反撃に活躍はしてくれるでしょう。

・スカリエッティを責めるフェイトにトーレが微妙な表情で
「そんなことを言わないでください」
って言ってたシーンはかなり複雑な感じが。

・ナンバーズの数が多すぎて顔を覚えきれません
 やはりシスプリみたいにスカリエッティの呼び方を個人で変えるべきだったかとw>ナンバーズ
 「オヤジ」「パパ」「とうちゃま」「父君様」みたいな感じで。


 ストーリー的にようやく修羅場で本腰な感じという感じですが、こういう展開が期待される魔法少女アニメって何なんでしょうねw
 だからこそ私とかこのアニメシリーズのファンになったわけですけど。


地上本部襲撃作戦に関する軍事的考察(なのはStirikerS第16話感想その2) [リリカルなのは]

 なのはStrikerS第16話「その日、機動六課(前編)」の感想その2。
 Bパートの「地上本部襲撃」に関して、軍事的に書いてみたくなったので、変な文章を書いてしまいましたw
 あ、その1に引き続き完全ネタバレです。


●地上本部襲撃作戦に関する軍事的考察(第16話時点)

 まず襲撃はクアットロのシルバーカーテンによる通信妨害からスタート。
 その間隙を縫って内部潜入していたセインとチンクがCICルームと結界システムを制圧及び破壊。 
 更にディエチによる麻痺ガス砲撃により、外周人員を文字通り麻痺状態に。

 これは、地球の戦争で言うところの
「攻勢開始前の電子妨害及び潜入特殊部隊やパルチザンによる通信ネットワーク切断」
にあたる。

 そして、地上本部首脳部はこの攻撃に対し、その防御システムの堅牢さを頼りに「固守体制」をとった。
 この戦術は敵が即座に大戦力を地上本部付近に展開できないという前提ならば、悪くない戦術であったと思われる
 しかし、ルーテシアの召還魔法により結界の弱まった地上本部近くに大量のガジェットドローンを送り込まれたことにより、この戦術は破綻。
 地上本部外周警備部隊は至近距離に転送されたガジェットドローン群の奇襲を受け、あっけなく壊走した。
 本局系部隊の機動6課が戦った「ホテル・アグスタ防衛戦」では「突然、至近距離に大量のガジェットドローン転送」の戦例があったが、その戦訓が連絡不足などにより地上本部側では生かされていなかった可能性が高い。
 同じ国の軍隊でも戦訓や情報が共有されないことは良くあり、アメリカ海兵隊はアメリカ陸軍に上陸戦関連のノウハウを渡したがらない。

 この過程を地球の戦争に直すと、
「奇襲を受けた司令部が、大河や大湿地帯などの自然上の障害で敵大規模部隊の直接侵攻は即座に無いと見ていたら、高い工兵技術等により自然障害を急速突破されて、敵大部隊の重囲に陥った」
と言える。
 1940年にフランスが、ドイツ軍機甲部隊はアルデンヌ森林地帯を突破できないと思い込んで、まさにその場所にドイツ軍の電撃戦を食らって敗北したのが、戦史上の良い例だろう。
 ルーテシアが召還魔法で大量のガジェットドローンを地上本部周辺に送り込んだのは、司令部にとっては突如周りに敵地上部隊が大量出現して包囲された、ともいえる。

 また、大量のガジェットドローンのAMFにより地上本部配備の戦闘部隊は命令系統を破壊され、機能不全状態に陥ってしまった。
 史実のキエフ包囲陣やスターリングラード包囲陣、ルール包囲陣などの大規模包囲戦では、装甲機動部隊(地上本部包囲戦では機動6課隊長陣など)も多数閉じ込められてしまっているが、包囲陣内の命令系統がうまく構築できず、ほとんど無力化されていることが多い。
 
 地上本部包囲網を解囲すべく、付近の機動部隊(首都航空隊及び機動6課残存部隊)が突破作戦を行ったが(しかし地上本部系、本局系の違いにより連携行動は取れていない)、これを予測していたナンバーズの一部は迎撃地点を選んで効果的な待ち伏せ攻撃を行い、圧倒的少数の兵力にも関わらずそれを阻止している。
 多数の空戦魔道士を抱える首都航空隊は、ナンバーズのトーレ&セッテの奇襲を受け大損害を受け、機動6課残存部隊の陸上グループ(4人)もナンバーズのノーヴェ&ウェンディの迎撃を受け進撃を阻まれている状況だ。
 首都近辺で即座に動ける最強の機動装甲戦力(ヴィータ&リインフォースⅡ)も、包囲陣内に強襲をかけようとしていた敵装甲部隊(ゼスト&アギト)と正面激突してしまい動けない。

 地球の戦争でも「包囲陣解囲作戦」というのは攻撃側にとって極めて出血の多い作戦であり、どうしても進撃ルートが限られるため、迎撃側は効率的な戦闘を行うことが出来る。
 まさに、地上本部包囲後のナンバーズの戦闘は包囲陣解囲作戦を受ける立場として、迎撃側の利点を存分に生かしていると言えるだろう。

 また、首都近辺の機動戦力が地上本部への突破作戦に投入されたのとタイミングを合わせて、地上本部包囲陣への通路を確保し大量の部隊を送り込んだ装甲部隊(つまりルーテシア)が、増援を受けて(劇中で機動6課に向かっている敵ユニットは2体と報告されている)更に後方の機動6課本部へと進撃を始めた。
 管理局の機動戦力が地上本部付近で戦闘状態に入り動けない現状では、ルーテシアたちの進撃を阻むものは何も存在しない。

 まさに、これは旧ソ連が得意とした「二重包囲」戦法だ。
 「二重包囲」戦法とは、最初の小規模包囲陣で敵部隊をひきつけたところで、更にもう1つ大掛かりな包囲網を形成して小規模包囲網に引き寄せられた敵を更に包囲してしまうか、もしくは敵の居ない場所を高速進撃して後方の戦略目標を占領してしまう戦法である。
 しかし、この戦法は敵よりも多い兵力を動員できる旧ソ連軍が得意としているように「敵よりも多い兵力」の場合に使われることが多いが、多数のガジェットドローンなどの戦闘ユニットを抱えているように見えても、実際は柔軟に思考して戦闘できる戦力が極めて少ないナンバーズ&ルーテシア一派が、この戦術を使いこなしているのは驚きでもある。



 ……ああ、こういう文章は書いてて非常に楽しいですw
 判る人は少ないと思うので、完全な自己満足文章ですが。
 第17話の展開を含めて色々と書き直して、夏のなのはオスプレイ本新刊の原稿にしようか考慮中だったり。
 他にも考えているネタは幾つかありますので、どうしようか迷ってます。

なのはStrikerS第16話感想 その1 [リリカルなのは]

 リリカルなのはStrikerS第16話「その日、機動六課(前編)」を見ました。
 いや、凄い話だったかと。
 完全ネタバレ状態なのでご注意。

>AパートとBパートの違い
 Aパートは「ヴィヴィオかわいいよ」としか言いようがないですが、Bパートは燃えな展開に。

>リンディ提督
 ようやく今回でStrikerS初登場しましたが、無印&A'sの時と全く変わっていないような。
 既に孫もいる年齢なのに。
 あと、会話で「本局系統の幹部で陳述会に来るのは少ない」というのは、これからの反撃の伏線なんでしょうね。

>管理局の黒さ
 ヴァイス陸曹が昔は狙撃兵系魔道師やってた事が判明したり、レジアス中将がゼストに恨まれていたりと、管理局がろくな事やってないことが想像できたり。

>地上本部の方々の装備
 スーツ姿に近い制服でレイジングハート状のデバイスを構える管理局地上本部の方々が、
「背広姿でパンツァーファウストを構えるナチスドイツ国民突撃隊」
にしか見えなくて困りましたw
 至近距離に出現したガジェットドローンⅠ型やⅢ型に潰走する地上本部の方々が
「至近距離に突撃してきたT34やスターリンⅡ型に潰走する国民突撃隊」
の皆様に脳内変換されてしまいますw

>化学兵器攻撃
 化学兵器戦やらかした魔法少女アニメはこれが史上初めてかと。
 ま、色々と「魔法少女アニメとして初めて」のことをやらかしてはいるアニメですがw
 しかも速攻でキャロがガス成分解析やってたことからして、確実に毒ガス戦の経験ありますね>時空管理局

>地上本部襲撃
 陳述会がTVライブ中継までされているということは、こちらの世界で言うと国会中継みたいなもんですか。
 レジアス中将の立場では、とても中止できないような。
 つまり今回の話は日本で言うと、
「国会中継が謎のテロリストの襲撃でいきなり中断」
という感じかと。
 無茶苦茶に大事です。

>ユニゾン変身登場
 はやてよりも先にヴィータとリインⅡのユニゾンが見られるとは。
 あと、ゼストとアギトのユニゾンがスーパーサイヤ人にしか見えませんし、その2人のユニゾンシーンが見られなかったのは残念ですw
 しかしヴィータってヴォルケンリッターの中では出番とか圧倒的に優遇されてますね。


 では、その2に続きます。

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