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女性の戦争協力 [軍事]

 普通は何処の国でも「女性は戦争の犠牲者」扱いされていて、それは間違いじゃないとは思うんですけど、戦争協力者としての女性の扱いって無視されることばかりですよね。
 これは世界の何処でも。

 日本においては、国防婦人会で一部の感情的な女性の叫びによって、非常に暮らしが制限されたという話、体験記でやたら多いですし、他国でも似たような話を聞きます。
 年頃の男性が兵隊に行ってないと、女性から嫌がらせや陰口を叩かれたという話は世界のどこにでも転がってます。

 もちろん全員とはいう訳ではないですが、自分が戦争に行くわけじゃないからこそ感情的に戦争を煽りたてた女性たちはどこにでもいて、それが銃後の住みづらさを増加させた一面はあるかと。
 これ、天然なんです(笑)では、戦中の日本で東部軍司令部女子通信隊所属の女性が、洋装していて怪しい働きをしていると近くの主婦からスパイじゃないかと密告されて、警察に取り調べを受ける描写がありますが、こういう「自分の勝手な思い込みで『意識の高い』行動をする主婦」が周りに害毒しかもたらさない例は、最近の原発放射能問題でイヤというほど見かけますね。

 現在の日本の「ネトウヨ」と呼ばれる方々には「主婦」が多いという話もあり、当時との繋がりを感じます。
 むしろ一昔前のベトナム戦争前後の左翼運動も「主婦」がかなり支えていたような感じがあるので、良いにつけ悪いにつけ大規模な大衆運動は主婦を巻き込む必要があるのでしょうけど。


陸上自衛隊の「白糠の夜明け」作戦 [軍事]


 某氏さんに教えていただいた、2/8~10に行われた陸上自衛隊第5旅団が実行したエゾシカ駆除作戦の名前が厨二病っぽいです。
 まるで怪獣退治のような感じが。
 自衛隊が直接エゾシカを殺戮するわけではなく、あくまでエゾシカを処分するのは現地の猟友会で、陸自はエゾシカの発見や射殺した死体の運搬です。
 公式文書でエゾシカを「捕獲」としてますが、生きたまま捕獲したわけではなく、射殺後のエゾシカを「捕獲」している訳で、昔からの戦争の官僚的な言い回しですね。
 
 他の記事見ると1日目は戦果がなかったようですが、2日目、3日目では、それなりの「戦果」を上げた模様です。


イエス・キリストは核兵器を愛する [軍事]

  
 「Jesus Loves Nukes」という題名の通り、アメリカ空軍のICBM担当士官にはもれなく、 
「イエス・キリストは核兵器を愛する」 
というキリスト教福音派の宗教的教育が行われていたという記事。 
 これが表沙汰になってからは中止されたようですが。 

 しかし、世界を滅ぼすことの出来るICBM発射管制官が、よくアキバとかで走っている「イエス・キリストは世界を救います」とか言ってる外人訛りの宣伝カーと同じような感じで「イエス・キリストは核兵器を愛する」とか言いつつ、核兵器を発射していたかもしれない訳ですね。 
 現実の方が想像よりおかしい多数の例の一つかと。 

ナチスドイツのダッチワイフ開発計画 [軍事]

 ナチスのパリでの悩みでは、ナチスドイツのダッチワイフ開発計画が書かれています。
 
 開発経緯は性病にかかる兵士が多かったことによるもので、他のダッチワイフと比べて画期的なのは、兵士の背嚢に収まるサイズに畳めることで、この計画が実現していたら、ナチスドイツ軍は
「兵士一人一人がダッチワイフを携帯する軍隊」
という歴史上、例を見ない軍隊になっていた可能性があります。 
  
 結局、計画はポシャりますが、「兵士たちによる厳しい使用試験」までやっていたとのことで一体何をやっていたのやら。 

ミッキーマウスのガスマスク [軍事]

The Mickey Mouse Mask

 第二次大戦用でのアメリカの子供用のガスマスクで、子どもが付けやすいようにミッキーマウスの形にしたガスマウスについての紹介ページ。
 グルジアの治安部隊のガスマスクがミッキーマウスに似ているとか、ネタにしたことがありましたが、リアルでやっているとは。
 しかし、こんな事が出来るアメリカにはマジで勝てそうも無いです。

4000人以上のボーナスを1人で査定 [軍事]

 幻の東部戦線 5 (ドイツの将軍達はどんな人々だったか?)では、ナチスドイツの将軍たちが他国と比較して、どんなタイプの軍人だったかを書いてます。

 ただ驚愕したのが、国防軍の他に武装SSや警察も含めるとナチスドイツの将軍は4000人を超えます。 
 その将軍たちには誕生日にヒトラー個人からボーナスを下賜されるのですが、その将軍たちのボーナス査定をヒトラーが全て一人でやっていたということです。 
 これを企業に置き換えると、 

「社員4000人オーバーの企業で、社員の誕生日にボーナスが支給されるが、そのボーナスの考課を全て社長一人でやっている」 

というので同レベルな訳です。 
 で、ヒトラーのことだから、軍の将軍だけに限らず、党の高級幹部とかにも恐らく同じことやっているので、マメ過ぎます。 
 そりゃ、ここまでやる指導者なら部下も意気に思ってついていくでしょうよ。 

 もちろんヒトラー個人が全ての考課をしているのではなくて、細かいところは事務局を作って回していたとしても、そういう仕組を作り出していること自体が凄いです。

 ヒトラーの事を賛美している資料で、その演説の見事さとかを取りあげる事は多いですが、こういう対人関係的なところを褒め讃えているのはあんまりありません。 
 こんなの演説よりも真似しがたいのに。

米本土空襲の歌 [軍事]

 某所で知った、第二次大戦の時の戦時歌謡「米本土空襲の歌

 いきなり最初の歌い出しから、歌詞が 
「何が正義か人道か」 
とかだったり、サビが 
「やるぞ、ヤンキー大空襲」 
とかだったりして、歌詞とテンポが勇ましすぎる曲です。 
  
 ただ現実に日本がどんなことになってしまったか考えると、かなり「あーあ」な感じがします。

Royal Navy Guide [軍事]

 iPhoneアプリのRoyal Navy Guideがかなり良くてハマッてます。
 
 このアプリは名前のとおり、イギリス海軍を解説するアプリ。
 一番凄いのは、GoogleMapとの併用で、現在イギリス海軍の艦艇がいる場所にピンが立っていて、そこをクリックすると、そこにどんな艦艇がいるか、一発で分かることです。

 例えば、これを書いている時点では大西洋の南極近くにRiver級のPatrol Vessel「Clyde」が航海しているとか、アメリカのポーツマスにタンカー「Wave Night」が居るとか、大西洋中部の小島のジョージタウンにRover級タンカー「Black Rover」が居るとか、即座に分かります。
 あとはイギリス海兵隊の大隊ごとの基地とかがどこにあるかも、即座に判ったりしますね。
 この機能だけで非常に面白いです。

 武器解説とかまだ荒削りで抜けているところもありますが、これからの発展も非常に楽しみなアプリです。

ソ連軍タンクデサントとして戦った人の回想 [軍事]

 速水螺旋人センセのTwitterで知ったセミョーン・ヴァシーリエヴィチ・アルブルは、第二次大戦でのソ連軍タンクデサント(戦車跨乗兵)として戦った人へのインタビュー記事です。

 タンクデサントといえば、ソ連戦車の上に生身で乗って敵砲火の中を一緒に突撃する兵士たちのことで、独ソ戦でのソ連軍イメージとしては一番で、その高い死傷率も有名です。
 ただ、この人の場合、タンクデサント以外の人生も波乱万丈過ぎです。
 簡単に並べると、

・子供の頃、ウクライナ大飢饉を生き残る
・独ソ戦開始後故郷は即座に占領され、過酷なドイツとルーマニアの占領地統治を経験
・ルーマニア兵にユダヤ人と誤認されて、殺されかける
・ドイツに労働者として強制移送される最中に脱走。厳しい逃亡生活の末にウクライナを徒歩で縦断してチェルカッシィ州に隠れ住む
・脱走先をソ連軍が解放した後、そのままソ連兵として志願。第3親衛戦車軍第9機械化軍団第70機械化旅団の第4戦車大隊の戦車跨乗兵として一年半戦う
・1945年3月初めに戦車の操縦手に。所属は変わらず
・1945年4月9日に負傷で右足を失って傷痍軍人に。終戦は病院で迎える

 ちなみにこの人は1926年2月15日生まれなので、独ソ戦終結時にはまだ19歳。
 成人にすらなっていないのに、ここまでの人生を送っているとは。
 ざっと経歴書いただけでも凄惨ですが、文章では更に色々と切ないことが書かれてます。

 しかし、戦車跨乗兵の実態の質問に対する答えが

―戦車跨乗兵は、通常の歩兵以上に危険な任務だと言われていますね。

 全くその通りですよ。戦車跨乗兵とはどんなものだかご存知ですか?戦車に5人か6人の兵士を乗せて、前進するわけです…敵の強力な抵抗に遭うと、戦車から飛び降りました…もしも戦車が高速で突っ走るようなら、私たちもこれに続いて走っていきます…戦いがあるごとに、5人中2人は必ず戦死しました。それでもまだ運がいい方なのですよ!…私たちはこのことをよくわきまえていましたし、戦争で生き残るなどとは夢にも思いませんでした。一言で表現するなら決死隊ですね…チャンスはありません…

のは何と言ったらいいか。
 しかし一回の攻撃で5人のうち2人が必ず死ぬ状況で、一年半生き残ってきたこの人は何者ですか?
 
 戦車操縦手の頃についての質問で、

―ドイツ兵を蹂躙したことは?

 私はありません。跨乗兵として戦車に乗っていた時には何度も見ましたが、自分ではそういう経験はないですね。

という回答にも、戦車跨乗兵としてこの人はどれだけの地獄を見てきたのだろう?と感じてしまったり。

 この人が戦後に同じ部隊の戦友を探しても全く見つからず「大戦最後の一ヶ月で全員戦死したのでは?」と推測するあたりも、独ソ戦最後のベルリン戦がソ連軍にとってもいかに凄まじい戦いだったのやら。
 「戦勝までの最後の1か月は、最も厳しく血なまぐさい戦いの連続でしたから」とまで回想してますし。

 同士討ちとかありましたか?という質問で、
「戦場で誰を相手に戦っているかなんて判らない」
という趣旨の回答していて、ソ連軍タンクデサントは本当に混乱の中で近接戦闘を戦っていたというのも判ります。


 月並みな言葉ですが人間の想像力を超える戦記でもありますので、一読をお薦め。

「汎アフリカ国際旅団」とでも呼ぶのでしょうか [軍事]

 最近のリビア情勢は動きが早すぎて、書いたことがすぐに陳腐化したりするかもしれませんが、とりあえず書きます。 

 カダフィ側に立って反乱を起こした民衆を攻撃している外国人傭兵って、外国のメディアでは「Islamic Pan African Brigade」という部隊名で呼ばれています。 
 直訳すると「イスラム・汎アフリカ旅団」とでも呼ぶのでしょうが、意訳して「汎アフリカ国際旅団」としだほうが、それっぽい感じが。 

 Qaddafi Massing Forces in Tripoli as Rebellion Spreadsによると、この「汎アフリカ国際旅団」はチャドやスーダン、ナイジェリア人の兵士で構成された約2,500人の部隊だそうです。 
 リビア国外に駐留していたのを、カダフィの危機に急遽輸送機で空中緊急展開して反乱への対処をしており、彼らをリビアに航空輸送しているのがウクライナ人傭兵パイロットらしいです。 

 カダフィを裏切って反乱側についた、リビア国連代表部のダバシ次席大使が国連安全保障理事会に提案した「リビア上空に飛行禁止区域設定」というのは、カダフィ側の航空攻撃を防ぐ以外にも、まだリビア国外にいる「汎アフリカ国際旅団」の残存部隊が空中輸送されることを防ぐためでもあります。 

 あと、先程の記事に書いてあったことですが、カダフィの7人の息子はそれぞれ自分直属の武装集団を持っているのですね。 
 兄弟ごとの私兵を「private battalion」と書いているので、7人兄弟は一個大隊づつ自分の私兵を持っていることになります。 
 何というか21世紀とは思えません。 

 なんにせよ、これからもカダフィ政権のネタっぷりはまだまだ出てくることは確実でしょう。 


 あと今のトリポリはカダフィに忠誠を誓う民兵が通行人をチェックして、身分証明書の他にその場でカダフィを喝采しないと命の危険があるそうなので、移動軍事法廷が街を闊歩して逃亡兵とみなした人間を「私は敗北主義者です」との札をつけて、その場で絞首刑にしていった陥落寸前のベルリンと類似しまくっているような気がします。 


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