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オリエンタル・デスポティズム [本関連]

オリエンタル・デスポティズム―専制官僚国家の生成と崩壊

オリエンタル・デスポティズム―専制官僚国家の生成と崩壊

  • 作者: 湯浅 赳男
  • 出版社/メーカー: 新評論
  • 発売日: 1995/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

 4gamersの記事を読んで、図書館で借りて読みました。
 流石に高くて買えないので。

 4gamersの記事にあるとおり世界各国の古代からの権力体制などを比較した極めて素晴らしい本です。 
 ちょっと読んでて眠くなりますがw

 個人的には、溺れそうな人とか行き倒れとかの困った人を積極的に助けようとするのはヨーロッパとか日本の分権的なところで、中央集権的な中国とか中東とかでは後難を恐れて助けるのは少ないというのを実例やその理由を上げて解説しているのが面白かったです。
 これらの地域にいわゆる「公共心」とかが少ないと言われる理由はこれですか。

 どっちかというと、これまで知った色々な歴史上の知識について
「ああ、あれはそうだったのか!」
とか納得させられることが多い本です。
 知識無しにこの本を読むだけ無駄でしょう。
 
 今から読むと古いと感じるところも多いですから、この内容を1957年に書いたんですから凄いとは思います。
 ただ、冷戦真っ盛りだった当時の時代背景を反映して、思想論争的なところは読んでてもさっぱり判らなかったり。 
 マルクスとかレーニンに対抗しようとしていることは何となく判るのですが。
 いわゆる「マルクスに魂を引かれた」本の一つ?


パリ燃ゆ新装版ゲット断念 [本関連]

 パリコミューンについて書かれた大佛次郎の「パリ燃ゆ」が新装版になって全3冊で出てたのですね>http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY200804010120.html

 学生時代に図書館で借りて何回も読み直した思い出の書なので、買い直そうかどうかもの凄く迷ったのですが、1冊税込3150円という値段に挫折して、購入を断念。
 文庫だったら問答無用で買ったのですけど。

七姫物語解説 [本関連]

 いつも家で使っているヘッドフォンが壊れました(正確には左耳側から音が出なくなった)
 次は何買おうかなと。
 今度はSONYのMDR-CD900STに戻そうかなとも考えていますが、何が良いのやら。
 用途は東方系音楽やニコニコ動画がきちんと気持ち良く聞けることで、出来れば密閉型。 

 さて、この前七姫物語の新刊がようやく出ましたが、それについて銅大さんの解説記事が出てました。

『七姫物語』高野和 1巻から5巻までの展開をまとめた地図
『七姫物語』高野和 七都市の数値評価

 しかし、これ見ると主人公達の七宮カセンって、かなり恵まれた地政上の位置にありますね。
 信長の野望で言うなら蝦夷の蠣崎家に、将軍家のご落胤(空姫)と優秀な人材2人(テン・フォウとトエル・タウ)が加わったような感じ?
 この世界で数百年経つと、七宮に敗北して南に流刑にされた四宮華姫の子孫を擁する国が強国になって政治介入してきそうな感じもしますけど。

「鉄道趣味がわかる本」を読んでみて その3 [本関連]

 「鉄道趣味がわかる本」を読んでみて その2の続きです。

 間が空いてしまいましたが、「鉄道趣味がわかる本」関連記事の3つめで。
 今回は、この本を参考にして「軍事趣味が判る本」を作るとしたら、どういうのにするのかを妄想してみようかと。

 「鉄道趣味がわかる本」の構造は
・鉄ドルによる「北斗星」搭乗記で、まず掴み
・鉄の各ジャンルの説明
・作者がいかに鉄にハマッていったかの、鉄人生語り
というカタチです。

 もしこのカタチに乗っ取るのであれば、最初の掴みはぴくせるまりたんの声優関連でw

 紹介する各ジャンルについては異論はあるでしょうが、

・サバゲ
・個人用小火器
・軍装
・レーション
 この3つで個人装備系グループ

・戦車
・飛行機
・艦船
・モデラー
 この4つでハード系グループ 

・第二次世界大戦
・現代戦
・戦史研究(上記以外)
・末期戦
 この4つで戦史系グループ

・昔の名将研究(人材育成)
・指揮管制・通信システム
・後方兵站
 この3つで軍事経営システム系グループ

というあたり?
 末期戦ジャンルは私の趣味w
 これを写真付きで各1ページ単位で短くまとめなくてはいけません。

 あとミリオタがいかにミリタリー人生にハマッていったの語りは、メジャーどころを入れるなら、宮崎駿とか押井守とかもアリだと思いますが、このレベルの人になると別の本になるとやめましょう(苦笑)
 ただ、普通の人であってもミリタリー趣味にはまりうるということは書かなくてはいけません。


 それと「軍事趣味が判る本」を作るとして、絶対に入れなくてはならないのは右左などの「思想的なジャンル」とは別物どころか、彼らは軍事趣味な人にとっては「敵」であることを強調しなくていけません。
 軍事ジャンルが他人から誤解されがちな第一の原因は、思想的に右寄りと思われて「怖い」と思われていることですし。

 正直、こちらの知識で彼らの現実を見ない議論を論破することは可能です。
 ただ、それでは「彼ら」の得意な大真面目なジャンルに持ち込まれてしまうどころか、他人には全く判らない議論になってしまいます。
 そんなわけで「現実を見ない思想だけの輩」をバカにして嗤う、という描写で行くしかないでしょう。
 その昔、どうしようも無い本を正面から論破しても全く意味がありませんでしたが、「トンデモ本」という概念が出来ることで「嗤う」ことで批判できるようになったのと同じことで。

 とにかく現実を見ない右翼的な奴らほどミリタリージャンルにとっては、一番の敵だと思ってはいますので。


「鉄道趣味がわかる本」を読んでみて その2 [本関連]

 その1の続きです。
 「鉄道趣味がわかる本」は良い本ではあるんですが、個人的にアレ?と思った点を。
 重箱突きのようなもんですが、ミリタリー系趣味を持つ私から鉄道趣味を見た感じとして。

・P32に鉄道趣味の素晴らしさの解説として、
「鉄道趣味はいいものである。なにしろ「鉄(テツ)」の趣味は深淵かつ高邁だ。」
という記述が合ったのですが、ミリタリー系な私としては、
「自分の趣味に「高邁」などという言葉を臆面も無く使えるなんて、なんて羨ましい!!!」
と思ってしまったり。
 ミリタリー系趣味をやっていると、どんなジャンルでも人間の汚さとか極限状況での醜さとかの「人間の業」に触れざるを得ません。
 更に最もろくでもない戦争というのは、「高邁な理想」を掲げた戦争ですから、「高邁」とかの「美しい」言葉は真っ先に疑わなくてはならないですし。
 
 私感では、ミリタリー関連趣味が他のヲタク趣味と一線を画しているのは、色んな「人間の業」と向き合っていることでしょう。
 知れば知るほど、創作物のホラーなどとは比べものにならない怖い実例ばかりですし。
 正直、そこらへんを嫌う人が多いというのも理解できます。
 ただそういう悲惨な事例ばかりだからこそ、逆に「本当の人間の素晴らしさ」とかが判ってくるときもあります。

 「キノの旅」のキャッチフレーズは、
「世界は美しくなんかない。そしてそれ故に美しい」
ですが、軍事系趣味やってるとこれが実感できる時が多いです。

・気のせいか記述に「上から目線」が多い感じが。
 何というか軍事系ほど叩かれてないので、一般人を見下したような感じで自分の誇りをまっすぐ貫けて良いなあ、というか。 
 私の僻み的なものかもしれませんけど。
 軍事系とかアニメ系って色々と叩かれがちな趣味ではあるので、他の趣味やってる人と話してて違和感を感じるときがあります。

・この本では鉄道を趣味として楽しんでいる立場からの記述ばかりで、実際に鉄道を運用する立場からの記述は完全無視ですね。
 軍事系では「萌えよ!陸自学校」とかで描かれていたように、「マニアと本職のずれ」というのは、結構致命的なものがあり、それはどこのジャンルでも差はあれど似たようなもんという話を聞きますので。
 ま、この本は「趣味の教科書」なので、問題無いと言えば無いんですが。

・この本で紹介されている鉄道趣味の広がりですが、正直軍事系趣味の方が全般的な広がりは深いような気がしました。
 実際、軍事なら「軍事国家」とか言うように全ての事柄が軍事に直結することが可能ですけど、鉄道はそこまでの広がりが無いような感じがしましたので。
 もちろん優劣の問題では無いですけど。


 まあ、そんなこんな言っても「趣味の解説本」としては、この本は良い出来であり、非常にジャンルが細分化されていてわかりにくい軍事関連趣味に関しても、こういうジャンルを全般的に解説した本がマジで欲しいです。
 そんな訳で次は「鉄道趣味がわかる本」を参考にして、軍事趣味解説本を書くならば、どういう本にするのかちょっと妄想を書いてみます。

 次はその3で。


「鉄道趣味がわかる本」を読んでみて その1 [本関連]

 鉄道趣味がわかる本 (趣味の教科書)の感想を。

 この本「撮り鉄」「車両鉄」「模型鉄」などジャンルが細分化されすぎてて普通の人にはよく判らない「鉄道趣味」、鉄道趣味の分野の具体例を色々挙げて解説してます。
 それだけで非常に貴重な本でしょう。

 ついでに言うと、著者がいかにして「鉄」の道に踏み込んでいったかの「ヲタクのその趣味へのハマリ方」を描いた本でもありますね。

 正直この本を読んで「普通の人」が鉄道趣味について理解してくれるとは限らないと思います。
 ただし何らかのヲタ的趣味を持っている人間にとっては、「ああ判る、判る」と読めるのでは無いでしょうか。
 どうしてもヲタというかマニアには、多少は共通点が出てくるので。
 著者は重度の模型鉄でもあるのですが、軍事系のモデラーと模型鉄というのは、ジャンルは違えど同じモデラーかなり共通点があるように思いました。

 ただ素晴らしい本だとは思いますが、個人的にちょっと「あれ?」と思うこともあったので、それに関しては次のその2で。

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