パラグアイ戦争での最高幹部証言 [購入物全般]
パラグアイにとって、人口が4分の1になり、戦争後に一夫多妻を認めざるを得なかったほどの破滅的な被害を受けたパラグアイ戦争の日本語資料はほとんどないですが、この本は戦争当事者の解説という珍しい資料です。
著者のジョージ・トンプソンは1839年生のイギリス人で、1858年に19歳でパラグアイに渡航して技術者として働き、パラグアイ戦争でも指揮官として活躍。1868年12月30日敵の3国同盟軍に指揮下の部隊と投降するまで戦い続けた人物なので、パラグアイ戦争でのパラグアイ側最高幹部としての貴重な証言です。
ただ、この本の記述は、著者が降伏した直後の1868年1月1日のパラグアイ首都アスンシオン陥落までで、それ以後著者が帰国してしまったので、それからの1870年3月1日にソラーノ・ロペス大統領が戦死してパラグアイ軍の組織的抵抗が終結するまでの凄惨な掃討戦は描かれてません。
著者の体験した戦争のみならず、パラグアイの建国経緯、国家システム、パラグアイ軍の給与や補給、パラグアイのインフラや国民文化とか色々と記載されてます。
パラグアイ戦争に限らず「19世紀の新興国家について」という、同時代証言としても面白く読めるかと。
ボリューム的には第二次大戦系の軍装がメインです
700点以上のカラーイラスト付きで4,500円なんで、コストパフォーマンスは悪くないと思います。
ただ本としては非常に重いんで後日に自炊しようかと。
2014-11-23 17:40
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