名誉革命の見事さ [歴史]
この本でイギリスの名誉革命の過程の詳細を知ったのですが、「戦わずして勝利」の理想的な戦例すぎます。
戦闘を行なっていないのに、イギリスのジェームズ2世側が勝手に崩れていく様はまさに芸術、
例えばオランダから部隊を率いてやってくるオレンジ公ウィリアムへの迎撃命令を、イギリス国王ジェームズ2世は自らに忠実な艦隊司令官に下すのですが、その艦隊司令官が自分専用のトイレに入ったら何故かウィリアムからの裏切依頼の手紙が置いてあったり。
こんなことがあったら怖くて攻撃に動けるわけありませんねw
ジェームズ2世側は何も情報判らないまま、勝手に裏切り者が続出して軍勢が消滅して行く状態で、さぞや恐怖したことかと。
軍事抵抗を諦めたジェームズ2世はオレンジ公ウィリアムに和睦の使者を送るのですが、ウィリアムは彼らとの交渉をジェームズ2世を裏切ったばかりのイギリス人たちに任せるのも汚いです。
ウィリアムは建前上、
「国を憂いるイギリス人に招聘されてイギリスにやってきたので和睦交渉はイギリス人同士に任せるのが当然」
ということでこの処置を行いましたが、どう考えても裏切り者への踏み絵です。
当然、温厚な措置などされる訳ありません。
ジェームズ2世も国王即位前は陸上でも海上でも軍事指揮官として、かなり優秀な実績があるのですが、所詮「優秀な前線指揮官」であって司令官や国王の器では無かったんでしょうね。
2010-06-04 22:42
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もう見ました、面白いですね
by 真月譚月姫 画像 (2010-11-18 17:27)