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まるでサタスペ [購入本]

沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史

沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史

  • 作者: 佐野 眞一
  • 出版社/メーカー: 集英社インターナショナル
  • 発売日: 2008/09/26
  • メディア: 単行本

 遅ればせながら、出版直後から各所で評判だったこの本を読みました。 
 評判通り凄い本です。 
  
 まともな書評は先ほどのamazonのページや色んなブログとかに大量に転がっているので、そちらにおまかせして個人的に思ったこと。 

「沖縄ってリアルでサタスペだったのか!!」 
 
 ちなみに「サタスペ」は日本が太平洋戦争は無事くぐり抜けたけどその後の核戦争に敗北した世界での「オオサカ」を舞台に、チンピラになって危ない仕事を引き受けたりするTRPGです。
 世界観は一見悲惨でも、描写とかがマヌケでボンクラなB級映画的プレイを楽しむTRPGだったりします。
 
 この本では陰惨な事件とか抗争とか悲惨なことが大量に描かれていても、ボンクラなところも同時にあって、何だかB級映画のようなのどかな感じがするのですよ。 
 あと、そのビジュアルを脳裏に浮かべると「あれ?」という情景も多いです。 

 例えば、 

・沖縄戦直後に沖縄民間人が米軍から物資を強奪することを「戦果アギヤー」と言い、その中には米軍基地から救急車を盗み、検問に引っかかったらサイレンを鳴らして堂々と突破する者まで存在。 

・バイクに乗って土佐犬を散歩させているところを暗殺されるヤクザの親分 

・ヤクザの事務所を銃持って襲撃したら、反撃で槍が投げつけられてきた。 

とか冷静に考えると変な情景が沢山。 

 この本に書かれている沖縄の情景はそのまま創作物に使ってもおかしくないぐらいに個性的で、色んな元ネタに絶対になると思われます。 
 与那国島の過去の伝説とかそのままで伝奇ホラーになりますし。 

 とりあえず個人的なお知り合いでは、沖縄で生まれ育った南条さん(現アージュ所属)。サタスペにも関わりボンクラなマフィアや革命モノに造詣が深い速水螺旋人さんに、この本の感想を聞いてみたかったりします。
 この二人なら絶対にこの本を読んで何かしら感じるものがあるはずと勝手に期待しておりますw
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真月譚月姫 画像

もう見ました、面白いですね
by 真月譚月姫 画像 (2010-11-18 17:21) 

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