軍事組織的な方面からのローマ帝国史 [購入物全般]
この本を簡単に言うと軍事組織的な方面からのローマ帝国史ですね。
こんな本を読もうとする人間は「ローマ帝国って何?」というレベルなのはあり得なくて、ローマ帝国に関して、それなりの知識を持ってる人たちばかりでしょうから、「こちら方面の切り口もあるのか?」と興味深く読めるでしょう。
こんな本を読もうとする人間は「ローマ帝国って何?」というレベルなのはあり得なくて、ローマ帝国に関して、それなりの知識を持ってる人たちばかりでしょうから、「こちら方面の切り口もあるのか?」と興味深く読めるでしょう。
「これ読むような人は、それぐらい判ってるだろう」といわんばかりに、一般的な説明をすっ飛ばしてますし。
あとローマ帝国軍が国民徴兵ではなく専門化してから、いかに一般民衆から金をタカリまくって嫌われる存在だったのかも、書かれててます。帝国消滅寸前の末期ではなく帝国全盛期の頃から。
昔の中国と同じく、ヘタすると反乱軍や異民族より、政府の官軍の方が怖いという状況なのは、どうしようもないなあと。
昔の中国と同じく、ヘタすると反乱軍や異民族より、政府の官軍の方が怖いという状況なのは、どうしようもないなあと。
こういうローマ帝国軍事本では、実戦部隊組織だけが解説されがちですが、日常生活や事務部門についても詳細に説明されてます。
軍営での一般下級兵士の居住環境は現代の目から見ると、かなりの最悪レベルですが、これでも貧民とかよりはマシだったのでしょう。
怖いのは一般兵卒への給与支払の記録が、帝国末期になると消えるという話で、つまりは実際にも支払われてなくて、社会に悪影響及ぼす別のもので置換されていたんだろうとの思いが。
軍営での一般下級兵士の居住環境は現代の目から見ると、かなりの最悪レベルですが、これでも貧民とかよりはマシだったのでしょう。
怖いのは一般兵卒への給与支払の記録が、帝国末期になると消えるという話で、つまりは実際にも支払われてなくて、社会に悪影響及ぼす別のもので置換されていたんだろうとの思いが。
それと帝国末期になると、部隊編成や役職に、訳の分からない独立部隊的なのや恒常化した臨時官職がやたらと増えているのは、国の滅亡寸前だなあという感じがします。実際の実効性とかも、滅亡寸前な失敗国家についての知識あるなら「御察し」できるでしょう。